№0008〜改修住宅の床塗装ワークショップ~京都市M邸

(有)MOK-MSD

M邸は、昨年(2009年)の11月に詳細調査を実施した住宅です。
2010年6月に着工し、11月に竣工致しました。
今回は、竣工直前に実施した床塗装ワークショップにつきましてご報告致します。
≪概要≫
■場所 京都府京都市
■規模・築年数 木造2階建て 築80年
■工期 2010年6月~2010年11月
M邸の床材には、三陸産アカマツ(アオ入り・無地上小)を使用しています。
この材、アオ入りのため、黒ずんだ部分はありますが、とても綺麗な木目で節はありません。

M邸の昭和初期のレトロな雰囲気に併せて、ベンガラ+柿渋を使用した着色塗装仕上げを行いました。
≪床塗装ワークショップの概要≫
■講師:澤田欣也氏(沢幸漆店)
石川県小松市を拠点に全国で活躍されている漆を中心とした伝統塗装のスペシャリスト。
■日程
11月12日(金) 午前  澤田欣也氏指導・注意事項説明の後、着色塗装
午後  オイル塗装 1回塗り
13日(土) 午前  オイル塗装 2回塗り
■使用材料:
着色塗料・・・ベンガラ・柿渋
仕上げオイル・・・ユーロ(大阪塗料工業株式会社)
11月12日(金)・13日(土)の2日間の日程です。
1日目は、住まい手のMさんを含めて15名、2日目は5名の方にご参加頂きました。
1日目

講師の澤田氏より使用塗料の説明と塗装方法のガイダンスです。
今回は、ベンガラの中でも茶色になる「すすベンガラ」を使用します。

柿渋とベンガラを混ぜる比率は、アカマツ材との相性を見て澤田さんにより調整。
ベンガラ①:柿渋③という重量比で調合しました。
作業開始!

まずは室内の壁の養生です。
建具を外し、床を塗装する範囲の全ての壁に養生を行います。
人数が多くとてもスムーズに養生ができました。
次は着色。

素地の床材に着色をする初めの一塗り。緊張します。
澤田さんにお手本を見せていただく間、参加者も息をのんで見守ります。
そしていよいよ塗装作業です。

ハケで塗り、ウエスでふき取る作業です。
予想以上に塗料の伸びが良く、初心者でもとても塗り易い塗料です。
お昼休憩をはさんで、午後はオイル塗りの作業です。
今回塗料をご提供いただいた、大阪塗料工業株式会社の方も応援に来てくださいました。

ウエスにオイルを付けて床を拭く作業。
オイルで拭いた部分は光沢が出て、ベンガラの色がとても上品に際立ってきます。
1日目はここで作業を終了。一晩乾かして翌日を迎えます。
2日目
昨日の続きのオイル拭きです。

昨日までの作業のおさらいを行って、オイル拭きの2回目作業を開始します。
1日目から参加してくださった方からは、筋肉痛の声。
そうなんです。
ウエスでの拭き取り作業は思った以上に良い運動になってます。
予定通り、2回目のオイル拭きをし、2日間の工程が終了しました。


ご参加いただきましたみなさん、本当にありがとうございました。
※※※
M邸の改修工事の完成報告は、次号・新年号でご報告いたします。
是非次号もご覧くださいませ!


Title 事例紹介2010-8
Posted 2010/12/10
Category 改修事例紹介