投稿日:2019年09月05日

住宅医の改修事例報告 91例目


岐阜県『大原の家(母家)』築130年の改修工事
~ 世代を超えて200年住宅を目指す ~

報告者:有建築設計舎 坂崎有祐/住宅医

改修概要
設計者:有建築設計舎 坂崎有祐
所在地:岐阜県多治見市
主用途:一戸建ての住宅
築年数:改修当時 母屋築130年 / 離れ築40年
規 模:木造平屋建て / 在来軸組工法
延床面積:母家(渡り廊下除く)204.53㎡ ⇒ 190.07㎡ /離れ108.64㎡ ⇒ 97.83㎡
工 期:第1期離れ改修工事 2015年10月~2016年4月
    第2期母家改修工事 2017年1月~2017年8月 ※本事例報告物件

建築地の気候風土
岐阜県多治見市は度々ニュースで最高気温上位に名前が上がる夏暑い街です。その理由は、周囲を山に囲まれ熱が溜まりやすい盆地地形にあると言われています。また気象データにより、6月~9月の就寝時間帯の平均風速は0.3m/sと弱いことが分っています。
その中で本建設地は市街地から離れた山裾にある扇状地の上端付近に位置し、夏は中心市街地より若干気温が低く、冬も気温がやや低くなる地域です。
また市街地から少し離れていることもあり、数年前までは建売住宅も建たなかった地域で、市街化区域と調整区域の境界に近く本家普請の家が点在する昔ながらの集落です。しかし近年は少しづつ畑や林が造成されて建売住宅などが建つようになっています。

改修の経緯
家族構成:2世帯 親世帯(施主の両親)、施主世帯(夫婦(40代)+子供2人)
施主は当家の7代目(予定)。改修前は広い家に両親2人だけで生活していたが、施主家族が実家に入ることになり、母家と離れを改修し敷地内同居の形をとることとなった。
施主はこの家で3世代7人家族で育ち、祖父母との記憶や家への想い入れから建て替えではなく改修を希望する。ただし、住宅として安全・安心の確保と居住環境の改善は不可欠と考える。

全体計画
敷地内には母家と離れがありの渡り廊下で繋がっていた。
調査により分かったことだが、母家は約130年前に茅葺屋根の農家として建てられ、その後約55年前小屋組みから上部を土葺き瓦屋根に改修し、南と北に縁側及び玄関を張り出す形で現在の形になったと推測した。また離れは約40年前に両親が結婚した際に建てられた。

母家と離れはそれぞれ広さがある為、第1期工事で離れを両親用に改修し、そこに両親が引越しした後、第2期工事で母家を改修し、そこに施主家族が入居する計画とした。
外観は地域の景観維持の為、母家は再び瓦の入母屋の2段屋根を踏襲し、離れは2段屋根を減築し建物高さを抑えることで母家を引立たせてそこに寄り添うようにした。
玄関は共同の計画としたが、2棟の床レベルは異なっていた為、玄関から両親用離れまではフラットでアクセスさせ、レベル差は母家内で段差を設けて処理することにした。また、生活リズムが大きく異なる為、水廻りは其々別に設けることとした。
母家は過去の増改築により荷重を支える躯体と建物外形の関係が合っていなかった為、減築しながらそれらを整えることとした。

既存建物(母家)

・主生活空間のLDKが北側にあり、暗く寒い。
・南庭に面した来客用の和室と座敷(仏間)は時代の変化で活用されていない。
・トイレが母家に無く渡り廊下を渡った離れにしかない。
・北西の和室は窓のある北側中庭に昔の便所があり暗い。
・主に水廻りで増改築が繰り返され、構造躯体に無理をしている個所がある。

既存建物調査(母家)

基礎:55年前の改修で作られた基礎には数か所ひび割れがあり、年代から考えても無筋と推測される。アンカーボルトは設置あり。
建物外周:廃材等で隠れていた基礎側面の蟻道跡。
床下:築130年部分の大黒柱等は玉石基礎。地面とほぼ同レベルに土台がある場所では蟻害の形跡。
小屋裏:断熱材なし。木材の状態は問題ない。
小屋裏:築130年部分と55年程前に改修された小屋組みとの接合はカスガイのみ。
床下:風通しは良く土壌や木材は比較的乾燥している。木材が地面に接している個所があり蟻害リスクは高い。

台所・食堂・居間が北側で暗く、昼間でも照明が必要。南庭を眺められない。

住まい手要望(母屋)
・耐震性能確保は必須。
・外観は現在の家の面影を残したい。経年変化は楽しめる。
・普段は全員がLDKで時間を過ごし、南庭など外の景色を眺められるLDKにしたい。
・1年に2回は親戚の5世帯15名程が集まるので対応できること。
・元の家の記憶を残した空間にしたい。
・寒くない家。
・両親と生活リズムの違いによるストレスは極力なくしたいが、子供が気軽に行き来できる環境にしたい。
・子供が生活の中で御先祖様を身近に感じ、歴史ある家に愛着を持つことで、住み継ぎたいと思ってもらえると嬉しい。

改修概要

改修の要点
1)劣化対策(維持管理)

床下換気:改修前の調査で床下の換気状況は良好だったので、LDK・仏間・寝室の南北にある通風口は塞がないように現状維持とした。当該床下は入ることができる高さなので、定期的に点検できる。

外壁結露防止:納まり上、土壁外壁の内側に断熱材を設置し外側に合板を張る箇所があった。室内側で防湿措置を行いきれない懸念があったので、外側の合板に30φの穴を一定量あけ、壁内の湿気の排出を促している。
・床下及び小屋裏の点検口を各所に設けている。

2)耐震性

一般診断法での評点は改修前0.13から改修後1.4に改善。
まず、建物重量を減らすために土葺き瓦から桟瓦に葺き直した。その上で、耐力壁や基礎を新設し、条件を満たす金物の設置、劣化対策で耐力低減を抑え、評点をクリアしている。
なお、建物は平屋建てだが2段屋根であることと下屋根と大屋根の間に高さ1.5m程の土壁があることから2階建てで評価した。実際は2階の積載荷重等が無いので評点はもう少し良くなる。

小屋裏:高さがある為、1階の耐力壁線を考慮しながら小屋裏筋かいを設置。水平構面は①大屋根レベルでは12mm構造用合板と鋼製火打ち ②1階天井面レベルでは12・28mm構造用合板と鋼製火打ち を併用。

基礎:残す柱はサポートで浮かして柱脚を切断。基礎はその状態で作った。

3)断熱性

改修前後の夏の外気温と室温の実測グラフ
改修前後でほぼ同じ外気温の日を抽出し比較している。
外気温37.5℃の時、改修前は自然室温33℃まで上昇したが、改修後は自然室温30℃程度で抑えられた。※自然室温とは暖冷房を掛けていない状態での室温のこと

改修前後の冬の外気温と室温の実測グラフ
改修前は断熱性能が弱いため、暖房のオンオフを繰り返すごとに室温が激しく変化している。また、体感温度も低いため暖房設定温度が高くなっている。改修後は朝1時間と夕方から就寝までエアコンで暖房しただけで室温は概ね20℃付近で推移し、朝6時の外気温-2℃の時も自然室温は17℃だった。

4)省エネルギー性

改修前後の1次エネルギー消費量試算と比較:
改修前後でLDKの面積が増えたことにより、基準値は改修前101.4GJから改修後131.4GJに増えている。
一方、設計値は改修前250GJから改修後89.2GJへと大幅に64%削減される計算結果となった。

5)バリアフリー性
基本の考え方は、両親用離れをバリアフリー仕様としており、施主世代が高齢になった時には母家は子供世代に渡して離れで生活する計画。
・玄関から両親世帯の離れへは段差なし。
・玄関土間はスペースがあるので式台を置くことで上り框の段差を15㎝以下にする予定。
また、両親世帯の離れには母家玄関とは別に15㎝以下の段差で構成したアプローチを作った。

廊下の段差:母家廊下にある14㎝の段差は廊下幅員1.7mで簡易スロープ設置可能。

トイレ:幅1100mm以上かつ便器前500mm以上確保。また、前面廊下は幅員を確保しているため、廊下で転回と直進侵入ができ、自走式車いすでも利用可能。

浴室出入口:浴室は幅1600mmに3枚引戸で有効幅確保。

6)火災時の安全性
建設地は22条地域である。
・延焼の恐れのある外壁は防火構造
・屋根は不燃材葺き
・コンロ及び薪ストーブの内装制限は平成21年国交省告示第225号に対応

性能診断結果概要

竣工写真

撮影:小羽写真事務所

総括
本プロジェクトは長期にわたり2棟を改修し且つ建物規模が大きいため、コストと性能のコントロールが非常に難しかったです。しかし、もとの建物やこの敷地内外の環境がもつポテンシャルの高さのおかげで、建築当時と違う今のニーズに対応した良い住空間に改修することができたと感じており、とても満足しています。
改めて考えると、地方で今でも住み継がれている築年数の長い家というのは、建設場所をしっかりと選定し、その土地の気候風土に最適化された造りで建てられ、長年住まい手が日常的に手を掛け維持してきた結果の現れであるのだと気付かされました。そして、それらの家は現代のニーズをもとに改修される場合でも、良質な住空間に生まれ変わるポテンシャルを十分に持っているのだと思いました。
そんな家に対して最良の改修を行うためには、住宅医で学ぶ知識や技術がとても重要で役に立つと感じますし、それにより成功の確度が上がるのだと思います。
とは言え私自身は改修においてまだまだ分からない事や不確実な事が多々あるので、今後もこの家の状況を永く見続けながら、更なる改修スキルの向上に繋げていきたいと思います。
そして、本稿のタイトルで謳ったようにこの家が築200年まで住み継がれるように、住宅医として関わっていきたいと思います。

投稿日:2019年07月31日

住宅医の改修事例報告 90例目



愛知県「古材梁を眺めて暮らす家」改修工事
報告者:株式会社戸田工務店 鵜飼顕路/住宅医

改修概要
設計者:株式会社戸田工務店 鵜飼顕路/前田佐夜子
施工会社:株式会社戸田工務店 原田孝一
主要用途:一戸建ての住宅
規模:木造平屋建て(基準法上は木造2階建て)
建築面積:149.00㎡
延床面積:194.27㎡
工期:2016年5月~2017年3月

建築地の気候風土
省エネ地域区分は6地域(温暖)で、年間日射地域係数はA4区分で日射量が多い地域です。

改修に至った経緯
ご家族構成:60歳代ご夫婦の2人家族。敷地内のすぐ隣に息子さんご家族が住まわれている。
お食事のときにしか利用していない住まいになっていたが、2代前が建てられたお家で、終の棲家として残せないか考えられて計画が始まりました。

既存建物
築年数は100数年で、この地域によくある農家住宅になります。
過去に玄関から東側の土間だったところを改装して住まわれていました。
玄関より西側、小屋裏は建築当時のままになります。


1F平面図 (改修前)
2F平面図(改修前)

既存建物調査


改修建物

1F平面図(改修後)
2F平面図(改修後)

矩計図(改修後)

ご要望
ご要望は特別な要望はなく、提案した中で細かなご要望が生まれ打合せが進みました。
大きなご要望としては、下記2点があげられました。
・どう活用したらいいかわからない。
・今後の暮らしを愉しめる住まいにしたい。
⇒利用されていない部屋が多いので活用しやすいように、LDKを住まいの中心にさせて頂き、和室も日頃から利用したり、上を見上げると吹抜けから光を感じたり、これまでの生活では見ることなかった梁を眺めることができるようになり、暮らしを愉しめるようにしました。
また、インテリアとして、おしゃれな古建具を購入し、LDKまわりに配置しアクセントとしました。
また、水回りの動線は、寝室からも行きやすく、また奥まった位置に配置し、プライバシーの確保を配慮しました。

工事写真(基礎部)

解体後、曳家を入れ建物を持ち上げている様子。その後基礎工事になり、柱下部、立上りを施工後、建物を下して底盤を仕上げ基礎が完成。足固めを入れ直し、床組を施工していきました。

耐震改修

1F平面図(改修後)

2F平面図(改修後)

評点は、0.33⇒1.00

断熱改修
天井断熱:アクリアネクストt-105×2
一部下屋根:フェノバボードt-60
外壁:荒壁パネル+フェノバボードt-30 ※荒壁パネル 土壁として計算
一部外壁:アクリアネクストt-85+フェノバボードt-30
床:フェノバボードt-45
※既設
屋根・床:断熱無
壁:土壁
サッシ:アルミサッシ

※Q値はC値を測定していないため正しい値ではありません。

性能診断結果概要

完成写真

外観(改修後)


ダイニング天井
ダイニングキッチン
リビング
フリースペース (2F)
玄関                       面格子

     

総括
既存建物の形状は変えずに、ご要望としてあった、暮らしが愉しく感じられるすまいを提案することを第一に、古民家の風情が感じられる範囲での性能向上に努めました。
耐震性能は、合板を極力避け、荒壁パネルを採用して剛性をもたせながら粘りのある耐震計画として、評点で1.2程度を目指していました。ただ、面積の大きい建物であったのと、内部の基礎が、玉石固定の基礎(基礎Ⅲ)としているため、思ったほど上げることができませんでした。
断熱改修は、荒壁パネルを採用したため、外張りでしか断熱材をいれられていませんが、元々の土壁だけ、シングルガラスに比べると生活環境は改善されたのではないかと思います。
今後の課題として、内部もベタ基礎を新設し、耐力壁の効果が発揮できるようにしていきたいと考えています。(評点を1.5以上) 断熱改修の課題として、昨今の断熱性能レベルが飛躍的に増しているのでもう少し性能向上をさせていきたいです。また、耐震、断熱以外の性能向上も配慮して計画していきたいです。

投稿日:2019年07月03日

住宅医の改修事例報告 89例目


大阪府「畷のいえ」改修工事

報告者:Ms建築設計事務所 酒谷明日香/住宅医

改修概要
設計者:Ms建築設計事務所 三澤文子 担当:酒谷明日香
構造設計:TE-DOK(河本和義・星合健太郎)
施工会社:木又工務店
主用途:一戸建ての住宅
規模:木造平屋建て(基準法上は2階建て)
敷地面積:830㎡ (251坪)
改修部建築面積:131.79㎡ (39.87坪)
改修部延床面積:191.19㎡ (57.89坪)
工期:2018年9月~2019年5月

建築地の気候風土
省エネ地域区分は6地域(温暖地)で、年間日射地域係数はA4区分で日射量が多い地域です。

改修に至った経緯
ご家族構成:70代ご夫婦の2人家族。娘2人は独立してそれぞれ家庭を持っています。
将来、車いすの生活になったときに対応できるように段差の無い住まいとし、娘家族も同居することができるようにしたいとお考えでした。当初は新築にするか改修にするか迷っておられましたが、新築の場合は、現在道路境界線までいっぱいに建っている家や、同じ敷地内の蔵をセットバックで減築しなければならず、改修をお勧めしました。

既存建物
築推定180年の藁葺き又首(さす)構造平屋建ての建物。北側は過去に増築した離れに繋がります。






既存建物調査

屋根:金属屋根の塗装剥離、全体的なうねり(波打ち)を確認した。

床下:基礎は石場建て。大引きに5カ所の蟻害を確認した。

小屋裏:合掌部分が3本折れているのを確認した。ヒアリングにより、過去の台風時に折れていたことが分かった。接合部は藁縄で結ばれているが、複数個所、経年劣化により縄が切れていた。

内部:和室(1)の天井板めくれを確認した。上部屋根が谷で複雑になっている部分で、周囲の床は傾いていた為、雨の進入があると考えた。

改修建物



・2階部分は既存の梁と新規集成材梁(梁せい270~300)を995mm間隔でボルトにより緊結する。

・改修範囲の基礎は全てべた基礎を新設した。柱は柱脚を切断してコラムをサポートにして固定する。柱に土台を接合して、土台は鋼製束で支える。アンカーボルト、ホールダウン金物は土台に設置しておく。

立ち上がりコンクリートは、基礎幅を200mmとし、土台と型枠の隙間65mmからコンクリートを流せるようにした。

ご要望 

・駐車場から室内まで段差なくアプローチができる。

⇒改修前から北側の勝手口をメインの入口として使っておられたので、北側のアプローチの段差を全て解消し、駐車場から車いすのまま室内に入ることが可能となりました。

・2階を居室として、2世帯でも住めるようにしてほしい。

⇒小屋は合掌材が数本折れており、虫害も複数見られたことから、2階部分は全て解体して、新築同様に作り直すこととしました。元々は小屋裏とはいえ、天井高さは1.4m以上あり、簡易的な階段も設置されていた為、建築法上では2階でしたので、「増築」には当たりません。


撮影:畑拓

・キッチンと茶の間(食事室)を近くしたい。
⇒当初のキッチンはパントリー(収納)として、キッチン を西側へ移動 しました。
・奥さんの趣味の絵と、道具置き場が欲しい。
・トイレを設置してほしい。(現在離れにトイレがある。)

⇒広縁の一部にトイレを設置。トイレの壁は耐力壁として、併せて 耐震性も向上しました。

劣化対策(維持管理)

・床下点検口、天井点検口を必要箇所に設置。
床下点検口の穴を空けることで、床上・床下の空気を一体にして、 床下に湿気が溜まらないようにしています。

・外壁通気

・屋根通気
雨漏れの原因となっている北側下屋の屋根の谷を無くし、屋根形状 を整理しました。

耐震性能

・構造評点

1階で2階の荷重がかかる部分には、柱を追加しました(3カ所)。

外壁廻りの土壁は残して、南北の壁は外側から構造用合板を張っています。東西の壁は隣地境界いっぱいに建っていた為、内側に120角の柱を建てて、構造用合板を張り耐力壁としました。 内部は柱・梁以外全て解体した為、構造用合板の大壁仕様/真壁仕様を使い分けて耐力壁を配置しています。


断熱性

・漏気を考慮して、Q値は2.12 W/㎡K。
・気密測定を実施した結果、C値が8.3 c㎡/㎡であった。基礎上の気密パッキンが効いていないこと、外壁~下屋部分の気密処理が曖昧であったこと、外壁の土壁を残している為、外壁とサッシ等の取り合い部分に隙間が生じていること等が考えられる。

壁:PFB(パーフェクトバリア)120 mm柱間充填、フェノバノード50 mm(外断熱)

屋根:フェノバボード120mm

天井:PFB(パーフェクトバリア)200 mm

サッシ:樹脂複合アルミサッシ

撮影:畑拓

省エネ

・給湯器:エネルギー消費量の多い電気温水器からガス給湯器に変更。

・暖房:主な暖房機器をガスファンヒーターからエアコンに変更。

・電球は蛍光灯からLED電球に変更。

バリアフリー性


撮影:畑拓

・段差のない勝手口(外部から車いすでアプローチ可能)

撮影:畑拓

火災時の安全性  【法22条地域】

・延焼の恐れのある外壁は防火構造、屋根は不燃材(ガルバリウム鋼板)葺き。

・コンロ付近の天井・壁は不燃材(プラスターボードの上EP塗装)。

・キッチン、居室には火災警報器を設置 。

性能診断結果概要

■完成

撮影:畑拓

応接間
キッチン
座敷
茶の間
ホール
玄関土間
フリールーム

■総括

外観は以前のプロポーションを大きく変えず、2階部分を新築して、2世帯住まいが可能となりました。アトリエやトイレの増設など、要望に応えながら、耐震性・断熱性をはじめ、六つの性能をバランスよく向上できたと思います。

バリアフリー性能については、室内、室外ともに段差だらけでしたが、駐車場から室内に至るまでの段差を解消し、内部の段差もほぼ無くすころが出来ました。コストダウンの為、出来る限り既存建具を再利用しましたが、既存建具の幅に合わせて壁位置を決定した部分が有効幅650 mmであり、新規建具で有効幅750 mm以上を確保するべきであったと反省しています。

気密性能については、C値8.3 c㎡/㎡で、改善の余地があると感じました。「改修工事だから」と割り切らずに、今後は改修時C値5.0 c㎡/㎡以内を目指したいと思います。