№0027〜 一宮町の家 改修工事  

一級建築士事務所 CAVOK Architects 土居 良助
■工事場所:香川県高松市
■工事期間:平成23年3月~平成23年8月
■主要用途:専用住宅
■構造・規模:木造2階建
■築年数:築 39年(着工当時)
■床面積:94.29㎡(28.52坪)
■施工:(有)小松秀行建築工房
■概要
対象は高松市の郊外に位置します。在来工法による木造2階建ての戸建て住宅で、すでに築後39年ほど経っていました。
《改修前》


今回の改修は予算の制約から耐震改修を主たる命題とし、水廻りの改修や漏水への対応、断熱材の施工のといった住環境の改善は最小限度の内容にとどめました。従って、大幅な間取りの変更は行わず、工事も主に内部から行える範囲としました。

《改修後》

敷地には南と北に庭があり、四季の折々の風情が楽しめます。この庭が通風の基本軸でした。


間取りの変更はありませんが、引違の建具を引込みに変更し、仕切られていたLDKと和室を一体利用できるようにしました。また、1階については施工可能部分に断熱材を施工したことにより、冬場の温度低下はかなり緩和されました。さらに夏場の通風が十分確保されるようになったために風通しも改善され、以前と比べると四季を通じてすごしやすくなったようです。


今回の事例は二階の配置が悪く、施主自身も以前から二階床面の傾きに不安を感じていたそうです。改修前の計測でもそれが確認されました。そのため、ジャッキアップにより傾きを解消し、添梁と構造用合板により母屋と一体化して改善を図りました。
     
今回の事案は、当初立案されていたすべての個所を網羅することができず最重点項目のみの改修となりましたが、不安材料も一応払しょくされ、温熱環境も改善されたため、見かけ以上に過ごしやすいものとなったのではないかと思います。今後の推移を見守りたいと考えます。
一級建築士事務所 CAVOK Architects  土居 良助


Title 事例紹介2012-27
Posted 2012/08/10
Category 改修事例紹介