調査事例紹介2016-60 兵庫県姫路市

姫路市K 詳細調査
報告:久保亜弓(MSD)
物件概要
■所在地:兵庫県姫路市
■調査日時:2016年9月6日(火)
■構造規模:木造2階建て
■延床面積:約36平米
■築年数:約築35年
兵庫県の姫路市で詳細調査を行いました。
依頼者のKさんご夫妻は以前より、Ms建築設計事務所主宰のMOKゼミ神戸にご参加いただいており、木が好きな住まい手さんです。35年前にご主人が建てられた住宅を新しく建て替えることを考えておられましたが、簡単にこわしてしまうのも忍びないとMSDにご相談いただき、リフォームを行う運びとなりました。
 
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(左)建物外観                (右)開始のミーティング
はじめに調査員が揃い、住まい手さんに御挨拶をします。そのあと、調査内容の確認等ミーティングを行い、調査を始めます。
今回は①劣化、②設備、③仕上、④採寸・バリアフリー、⑤床下、⑥二階床・小屋裏、⑦ヒアリング・矩計の7班、合計15名+地盤調査員2名による調査となりました。
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(左)床下調査の様子             (右)地盤調査の様子
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(下)床下全景
床下調査:基礎は布基礎と束石でした。鉄筋が入っていることも確認できました。地盤面は土です。含水率が30%を超える箇所が多々あり、湿度も80%程度と高めでしたが、蟻害や腐朽などは診受けられず、床下の部材はきれいな状態でした。
地盤調査:建物の外周に加え、建物中心部分の調査もしていただくようにしています。床下侵入口から機械を入れて作業をしていただきました。
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(左)柱の採寸                (右)手摺の確認
採寸・バリアフリー調査:廊下の幅、トイレ・浴室の広さ、出入口の幅、柱(構造体)のサイズ等の採寸をします。階段・出入口・床の段差の採寸し、手摺の有無などを確認して、建物のバリアフリー性能を調べます。
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(左)1階窓まわりの雨染み           (右)外壁のひび割れ
劣化調査:建物内外部の劣化状況を確認します。経年劣化と思われるもの、構造的な要因が考えられるもの、地震などの災害時に出来たと思われるものなど、種類は様々です。劣化の状況や住まい手のヒアリングから要因を推測、判断できるよう、全ての劣化事象を確認していきます。
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お昼休みの様子です。
部屋をお借りして、お弁当をみんなで食べました。食後、午前中の調査で分かった事や問題点などの情報を共有します。各班の進捗具合も報告し合い、午後の調査方針を調整して作業に臨みます。
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(左)二階床調査の様子            (右)小屋裏調査の様子
二階床調査:今回は二階床の調査可能範囲が狭くなっていました。可能な範囲で2階の和室の畳をあげて床の一部をはがしたり、一階の天井の隙間などから調査を行っています。
小屋裏調査:小屋裏には雨漏りの跡などの劣化は診受けられませんでした。含水率も8.5~10.5%と異常はなく、きれいな状態でした。
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最後に依頼者のKさん、調査参加者揃っての集合写真です。
一日お天気も良く、調査員の方のご協力により無事に調査を終了しました。
現在、住まいの診断レポートをまとめております。その後「レビュー」を開催し、調査参加者の方の意見を取り入れて報告書を完成させます。
調査にご協力いただきました皆様ありがとうございました。
MSD 久保