住宅医スクール2014 大阪 第2回のご報告

7月19日(土)、住宅医スクール2014大阪 第2回 が開催されました。

第2回目は「構造に関する法規、基準関連」、「構造的不具合の原因と対策①②」、という3つの概要講義、および特別講義として篠田望一級建築士事務所・篠田望氏に「イタリア建築改修と保存の精神」
というタイトルでお話をいただきました。講義の後には懇親会が開催され、意見を行う楽しい場となりました。

昨年度からの継続受講生や修了生も合わせて、33名が参加しました。
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第1講義 「構造に関する法規、基準関連」
河本和義/TE-DOC主宰

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第1講義は、TE-DOCの河本氏より、「実務者から見る構造基準」と題して、構造に関する法規・基準について講義が行われました。
構造における建築基準法・品確法・住宅性能表示・一般診断法や精密診断法の基準・計算ルート等について解説いただきました。
改修時、構造分野は大変重要な要素であり、疑問点も多い所。今の基準がどうなっているのか。法律や基準を知る良い機会となりました。


第2講義 「構造的不具合の原因と対策①」
小原勝彦氏/岐阜県立森林文化アカデミー
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第2講義は、木構造で著名な小原氏より、「地盤・基礎・軸組の調査診断」と題して、既存住宅の耐震診断方法や構造的不具合の事例紹介とその対策方法を語っていただきました。
詳細調査において構造診断はその後の改修計画を大きく左右する大切な調査。地盤や柱・床の傾斜、クラックの調査方法やその目的・基準等、構造を検討する上で重要なお話ばかりでした。


第3講義 「構造的不具合の原因と対策②」
河本和義/TE-DOC主宰+豊田保之氏/トヨダヤスシ建築設計事務所代表

第3講義は、河本氏と豊田氏の共同講義。
豊田氏が実務の中で疑問に思う事を、河本氏に投げかけ、質問します。
改修時は、現在の基準に合わないことが多くあり、疑問や質問がたくさんでてきます。
改修時における基礎と柱の緊結方法や断面欠損の補修方法と実務に沿ったQ&A方式で大変分かりやすい講義でした。

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第4講義 「住宅改修事例を語る-① ~イタリア建築改修と保存の精神~」
篠田望氏/篠田望一級建築士事務所
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第4講義は、篠田望一級建築士事務所の篠田望氏より「イタリア建築改修と保存の精神」というタイトルでお話をいただきました。
古い物を大切にして長く使う習慣のあるイタリア。週末には家族で掃除を行い、掃除の延長で壁を塗り変えたりするそうです。
住まいを常に奇麗に保つという精神は、住まいを永く使う精神にも繋がる事と感じる大変有意義な講義となりました。

講義の後には、懇親会を開催し保存の精神、日本の文化について深い御話に盛り上がりました。
単発の受講も可能ですので、ご希望の際はお気軽に事務局までご連絡下さい。
(大阪事務局 佐治)