投稿日:2019年10月05日

2019年10月 住宅医リレーコラム


工務店においての住宅医の取り組みをご紹介いたします。

新産住拓 リフォーム事業部 泉保 真史

熊本県において地域に根差した工務店、住宅医として熊本地震における復興にも様々な関わりを持ってきました。その中で、2019年 Good Design受賞のご報告を致します。



Good Design Award 阿蘇の家紹介ページ

「阿蘇の家」は、熊本地震後、街並み損や人口流出等の地域が抱える問題に対して「住宅医」の知識と技術をもとに解決し、 発信する古民家再生住宅として提案致しました。阿蘇外輪山を望む「阿蘇の家」は、改修の2年前に被災しました。
「阿蘇の家」所在地周辺は地震の影響による、建替えや違う土地への移住を余なくされた人が多い中、この地域で家族を見 守り共に歩んできたこの家で暮らし続けることを選択しました。「住宅医」による診断と技術を取り入れ、耐震性・断熱性等 の性能向上を行い、現代の暮らしに適したデザイン提案を図り、これからも永く住み継ぐことのできる住まいへと改修しまし た。隣接するカフェに訪れる人や地域住民の人にも開いたデザインとすることで、単純な暮らしだけではなく、地域コミュ二 ティの活性化と伝統的な暮らしの魅力を発信する場にもなりました。

2019年10/19(土).20(日)

2015年 Good Design 受賞「自適荘」と「阿蘇の家」2邸の同時見学会が開催されます。  
詳細はこちら   https://www.shinsan-reform.com/lp/good_design/



【審査員評価コメント】
地域に根ざしたハウスメーカーが「家守」としての高い意識のもとに実現された、築70年の古民家再生住宅である。「住宅医」による性能診断、耐震性、断熱性の向上という技術側面からの再生と同時に、地域に根差した材料の選定や記憶が継承できる古材の見せ方など、細部まで丁寧にデザインされており、高く評価できる。また、閉ざされた土間空間が新たに設けられており、地域コミュニティとの接点を生む場として、時代のニーズを読み解きながら地域社会に貢献しようとする姿勢は大変共感できる。このようなすぐれた再生住宅が先行事例となり、既存ストックの利活用が社会全体として進んでいくことを期待したい。

「住宅医」と「家守」と言う言葉が多く出てくるようになってきました。
単なるインスペクションではなく、想いをつなぐ「住宅医」として今後も発信していきたいと考えています。
今回の受賞作「阿蘇の家」の設計は住宅医 桝本侑加、松野洋二郎が担当致しました。