事例紹介2014-41 兵庫県姫路市
飾磨の家(しかまのいえ)詳細調査 関西事務局 新井良子
調査の概要
■ 所在地:兵庫県姫路市
■調査日時:2014年10月3日
■構造規模:木造二階建
■用途・調査範囲:住宅 離れ部分 約90㎡
■築年数:約60年
調査依頼者は、住宅医スクール修了生の、ついのすみか建築設計室(神戸市) 横田淳さん。
住宅医スクール・木造建築病理学の修了生の方、受講生の方、地盤調査会社さん、今回は特別に中島正夫先生(住宅医協会代表理事・関東学院大学教授)に参加していただき総勢20名で8班に分かれ調査を行いました。
調査のタイムスケジュール、調査班ごとの役割分担等打合せの後、作業開始です。
■1階床下調査の様子■
1階の畳をあげて床下へ侵入出来ました。 床下調査班からは湿気が多くカビ臭があるとの事でした。 土台・束・大引・根太・床下地板など含水率計で測定し念入りに調査が進みました。布基礎は無筋でしたが大きなクラックはありませんでした。 蟻道なども見あたりませんでした。
■小屋裏調査の様子■
小屋裏へ侵入出来ました。大屋根、下屋根に雨シミ跡がありました。構造、劣化、断熱性能などを念入りに調査しました。普段見ることが出来ない部分の構造が確認出来るのも調査の醍醐味です。興味がある調査員の方はハシゴを登って内部を確認する事も出来ました。調査では様々な事が学べます。
■2階床梁調査の様子■
2階の畳と床板を外し、2階床梁調査をしました。侵入出来ない未調査の部分もありますが、このような調査をすることで事前の建築計画に役立ちます。
■地盤調査の様子■
地盤調査はスウェーデン式サウンディング試験を、敷地内外含め5か所で測定しました。建物外周部の他に、1階床下にも測定器が搬入され、調査が出来ました。
■昼食の様子■
食事休憩では、今回の調査で始めてお会いする方もおられ、自己紹介などが行われました。遠方からお越し下さった方も多く、楽しい交流の場となりました。昼食後は、午前中の調査報告や午後からの予定などが話され、全体の調査進行具合が把握出来ます。
■調査の様子■
中島先生と建物の劣化箇所を見てまわりました。
設備の調査も順調に進みました。
■調査終了■
調査後は野帳をまとめたり、振り返りシートを記入します。振り返りシートとは、調査参加者に、調査の反省点・改善点等を記入していただき、今後の調査に生かしていくものです。
事故・怪我がもなく、順調に調査が完了しました。一人ではとてもできない調査を、住宅医を活用することで、効率よく正確に調査することができました。ご協力頂いた皆様にお礼申し上げます。今後の調査もぜひご参加頂ければと思います。
関西事務局 新井