事例紹介2015-50 埼玉県所沢市

所沢市M邸 詳細調査
報告:磯田憲一 / (有)磯田建築設計事務所
物件概要
■所在地:埼玉県所沢市
■調査日時:2015年7月7日(火)
■構造規模:木造2階建て
■延床面積:68.85㎡
■築年数:築37年(1978(昭和53)年築)
依頼者のMさんがご両親から受継いだ住宅を、ご結婚を機に全面的にリフォームすることをご希望され、ご相談いただきました。冬の寒さ、夏の暑さ、耐震性の不安、細切れな間取りの不満等の解消をご希望されており、スケルトンリフォームを行うのに先立ち、詳細調査を行いました。当日は当事務所2名に住宅医協会より5名の方に参加いただき、総勢7名での調査となりました。
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調査の模様
参加者揃い、Mさんに御挨拶し、調査内容の確認等ミーティングを行いました。今回は①採寸、②劣化、③設備、④1階床下、⑤2階床下、⑥小屋裏、の6班に分かれ調査を行いました。事前に調査に必要な開口を工務店さんに開けておいて頂けたため、スムーズに調査に入ることができました。
床下調査
事前にご両親より「雨漏り、シロアリの被害の記憶は無い」「一度だけ川の氾濫により浸水したことがある」等の履歴を伺っていましたので、それを考慮しつつ調査を進めました。
土台、大引等の含水率調査、基礎の配筋調査、目視による蟻害の有無、耐力壁や金物の調査を行いました。一部水周り下は入ることができず、調査できませんでしたが、それ以外の部分は概ね調査可能で、比較的良好な状態でした。基礎は無筋で換気口周りにクラックが確認されましたが、その他には大きなクラックは無いようでした。蟻害も見当たらないようでした。
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2階床下調査
1F押入上部及び2F畳下の開口より目視により2F床下の調査を行いました。一部に白カビと見られるものが確認されました。また梁や天井下地に水シミを確認しました。
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小屋裏調査
押入上部より上半身を小屋裏に入れ、目視により小屋裏の調査を行いました。一部に水シミが見られましたが、含水率は低く、概ね健全な状態でした。
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設備、劣化調査
屋内外の設備の調査、劣化状況の調査を行いました。北・西側が敷地の空きがほとんど無く、進入することができなかったため、隣地工場の許可を頂き、そちらからの調査も行いました。外壁は比較的最近塗り替えられていますが、窓や換気口周りにクラックが確認されました。
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前日天気が悪く、天候が心配されましたが、当日は概ね雨は無く、無事調査を終了しました。反省点としては、予定時間を若干オーバーしたことがあり、今後は余裕を持った調査計画を立てることを意識したいと思います。1ヶ月程度を目途に調査内容を分析、報告書をまとめる予定です。ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。
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