「過去との対話」をデザインする 三澤文子の住宅改修の仕事
( ※店頭での発売11/26 予約注文可能)
【書籍のご紹介 Ms日記より抜粋 】
編集の真鍋さんと文子さんが、初めて打ち合わせをしたのが 2019年8月6日。 2019年の10月25日に真鍋さんが企画案を作成し、2020年2月12日に正式な企画書ができました。
2020年といえば、2017年に康彦さんが急逝して3年後。康彦さん亡きあと、文子さんは悲しむ間もなく康彦さんのMsと文子さんのMSDを統合し、なんとか踏ん張って事務所を運営していました。
文子さんは「2021年ころからの私の超多忙が原因で頓挫しておりました。このたび、あまりの不義理を反省して真鍋さんに相談したことから、本づくりが再始動することになりました。」と話します。文子さんが本づくりを再開しようと思えるほど気持ちにゆとりが出てきたことを、周囲にいるみんなが喜ばしく思っています。
この本に掲載されるのは10作品。
在来工法の一般的な住宅からハウスメーカー住宅、古民家やマンションまで、どの作品も8ページずつのボリュームで具体的に紹介しています。まずはMsウェブサイトの作品事例の写真をご覧いただき、詳しいことは書籍をお読みくださると嬉しいです。(作品事例はこちらから)
そして、2020年に企画書ができたときにはなかったこと。それは「住宅改修の進め方」のページで、Msのスタッフ・鈴木さんの丸福町家が用いられることです!5年間待ったおかげですね。
鈴木さんがMsを知るきっかけになったのは、康彦さんの「『木の住まい』をデザインする」(こちらも建築資料研究社)を偶然書店で手に取ったからでした。それから一年早く定年退職し住宅医スクールを経てMsで働くことになった鈴木さん。建築資料研究社つながりでもあり、ご縁を感じずにはいられません。
最後に鈴木さんの言葉で締めくくります。
「本に載せてもらえることは、とても有難いです。頁数を取って詳細調査から引渡し迄の一連の流れを説明されているので、このようにすれば、古い住まいの改修ができることを、読者の皆さんへ伝えることができるからです。丸福町家の改修を見て、素晴らしさが伝わって、一棟でも改修が実施されれば私は嬉しいです。」
私もとても楽しみにしています。みなさんもぜひお手に取って、文子さんの改修にかける真摯な姿と熱意を感じてください!
村上洋子 2025年9月



