各地の住宅医の日々No43 ~ 地域価値の向上をめざして
鵜飼顕路 ( 住宅医 /(株)住まいるコーポレーション / 静岡県 )
昨年10月より転職をし、静岡県浜松市にある(株)住まいるコーポレーションという会社に現在所属しています。前職の会社は愛知県の新城市と豊橋市にある(株)戸田工務店という会社で新築やリフォーム・リノベーション幅広く扱う会社の設計スタッフとして働いており在籍中には古民家を数件リノベーションしてきました。
住まいるコーポレーションという会社は前社長が創業し25年ほど続けてきた会社になります。後継者がいないため事業継承をしてくれる会社を探していたところ同じ浜松市にある(有)石牧建築に話がありM&Aをして昨年7月より新体制になったばかりの会社になります。地元工務店が事業継承し、住まい手が困らないようにしたいという石牧建築の代表や社長の想いに感銘を受け転職を決意しました。また彼らとは30代のときに住宅医等含めたセミナーを一緒に通った仲でもあります。
新体制となり1年が経ち少しずつ新仕様の家ができ新しい体制で打ち出していきたいものが形になってきたところになります。スタッフ数はパートも含め7名と人数が少ないため職種としては、営業・設計・工務・アフターとすべてを担当するのでこれまで設計メインでやってきた自分としては設計以外にも意識を向けることに悪戦苦闘中です。
今後の展開として住まいるコーポレーションでもリフォームやリノベーションをやっていきたいと考えております。また住まいるコーポレーションと石牧建築は地元の木を使うという共通点を持ちながらそれぞれ違うターゲット層を狙い、時にコラボレーションできればと考えています。コラボの一環として、石牧建築の仕事として静岡県西部の北部にある水窪というところで改修の依頼があり住宅医として携わっていく予定の現場があります。先日簡易調査を済ませ詳細調査用の資料を作成しているところになります。増改築を繰り返している店舗住宅となっていて、構造的な部分で危険なつくりになっているところもあり難しさがありますが田舎と都市を結ぶ拠点としての施設への改修を思案中です。地方の魅力を活かす事で地域の活性化につながるような建物に改修できると幸いです。
(写真・文 鵜飼顕路)
©Ukai kenro , jutakui
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(株)住まいるコーポレーション https://www.sumairu-ie.co.jp/
住宅医の改修事例 №090〜愛知県「古材梁を眺めて暮らす家」鵜飼顕路 https://sapj.or.jp/kaishuujirei2019-90/