住宅医の改修事例 №0161 築42年●●●●●●改修
6月11日(案)
調整中
宮本 善州(住宅医 / 宮本善州建築設計事務所 / 兵庫県)
要望や経緯などのストーリー
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既存建物詳細調査
2023年12月、WASH建築設計室さん + 宮本善州建築設計事務所にて、建物詳細調査を行った。この建物は阪神大震災を経験しているため構造体への劣化等を重点的に行った。
【 外部 詳細調査】
外壁や基礎にクラックを多数確認した。屋根瓦は震災後に葺き直されている。
![]() 無筋基礎 |
![]() 基礎にクラック |
![]() 屋根瓦 修繕状況 |
![]() モルタル壁にクラック |
【 内部 詳細調査 】
西側以外の三方が隣家に囲まれており日中も薄暗い。また室内は寒く省エネ性能が著しく低い。
建物に若干の傾きがあったが、構造材に顕著な劣化は見られなかった。
![]() 洗面所 洗濯機が壁面に置けない |
![]() 洗面所付近 床のカビ |
![]() 段差が多い |
![]() 在来の浴室 タイルにクラック有り |
【 小屋裏・床下 詳細調査】
外壁面に筋交いはあったが、現行基準の金物は使用されていなかった。基礎は増築部に打ち継ぎがあり配管の貫通もあったが、適切な補強は無かった。
また外部からは確認出来ない部分に基礎のひび割れや劣化が見られた。
小屋裏![]() 現行基準の金物なし |
2階床![]() 顕著な劣化は無かった |
床下![]() |
床下![]() |
改修前の建物の性能(既存建物)
改修プラン
◆計画の経緯
・築42年(1982年竣工)の中古物件を購入し、夫婦+子供二人+仕事スペースを計画。
・耐震性、温熱性の向上を図るとともに、新らしい生活スタイルに合わせてフルリノベーションを計画。
既存建物 ![]() 改修前 平面図 |
改修後計画![]() |
・将来的に独立した子供部屋ができるスペース、来客に対応できる仕事スペース、明るくて開放性のある一体的な空間という要望を中心に設計。
・予算の都合上、外壁と屋根は既存を活用することを基本とする。
耐震性能
基礎の補強
・既存の布基礎の立ち上がりにケミカルアンカーを用いて建物内部に基礎を増し打ち。
・立ち上がりと一体に土間コンクリ-トを打設。
基礎の補強![]() 基礎計画図 |
![]() 既存基礎内側にケミカルアンカーを用いて増し打ち |
![]() 立ち上がりと一体となった土間コンクリ-ト |
上部の補強
内部は構造用合板にて新たに耐力壁を設置。床は下地に段差が生じていた箇所は根太を組み、新たに24㎜の構造用合板で水平構面を構成。
上部の補強![]() |
![]() 段差は根太で調整し構造用合板24㎜で水平構面を構成 |
![]() 新たな耐力壁を設置(構造用合板) |
温熱性能
断熱材
・床断熱:スタイロフォーム90㎜
・壁断熱:高性能グラスウール24K 100㎜を基本とし、一部既存の筋交いや下地が撤去できず、厚みが不足するところはネオマフォーム使用。
・天井断熱:ネオマフォーム60㎜。既存の垂木間に納めた。
・開口部:1階はアルミ樹脂複合サッシを設置。2階は樹脂製内窓を設置。
断熱材施工![]() 床断熱:スタイロフォーム90㎜ |
断熱材施工![]() 壁断熱:高性能グラスウール24K 100㎜, 筋交いや下地によりネオマフォーム |
![]() |
![]() |
改修後の断熱性能![]() 改修後 外皮性能 (棒グラフ赤はM邸) グラフ●●● 外皮平均熱還流率UA 0.66W/㎡K 熱損失係数Q値 2.29W/㎡K |
改修後の建物性能
写真
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