住宅医スクール2015 浜松 第3回のご報告

8月20日(木)、住宅医スクール2015浜松・第3回が開催されました。
今回は木造建築の劣化・維持管理をテーマに、
「木材の劣化と対策①」        「木造建築物の耐久性能と維持管理方法①」
「木造建築物の耐久性能と維持管理方法②」          「住宅改修事例を語る②」
の4講義が行われ、50名を上回る方々が受講されました。
三澤先生のインフォメーション・イントロの後、講義が開始されました。
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第1講義「木材の劣化と対策①~生物劣化の基礎」
簗瀬 佳之 氏/京都大学大学院農学研究科助教
 
第1講義は、簗瀬 佳之氏より、シロアリの種類や特性、乾材害虫、木材腐朽菌等について講義が行われました。
沢山の被害例を写真とともにご紹介いただき、とても参考になり分かりやすい講義でした。
テキストもカラー印刷で嬉しかったです。
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第2講義「木造建築物の耐久性能と維持管理方法①~木造建築物の劣化、診断、補修の基礎」
第3講義「木造建築物の耐久性能と維持管理方法②~木造住宅劣化事例Q&A」
中島 正夫 氏/関東学院大学 建築・環境学部教授(住宅医協会 代表理事)
小栁 理恵 氏/和温スタジオ代表(住宅医スクール関東事務局)
 
第2講義・第3講義は2講義分連続して、中島 正夫氏により、木造建築物の耐久性や維持管理法について、
様々な切り口から幅広くお話し頂きました。
第2講義では、構造体を対象とした木造建築物の劣化について学びました。
多くの調査データを用いた蟻害・腐朽の実態を元に、腐朽・蟻害対策の基本の他、接合具および金物の耐久性、
集成材建築物の耐久性実態調査から集成材を用いた建築を行う場合の注意点についての説明も行われました。
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また、第3講義前半では、木造建築物の維持保全のあり方、木部の蟻害・腐朽箇所や集成材の干割れ・はく離の
補修方法などについて解説頂きました。
続いて、第3講義後半は、中島 正夫氏と小栁 理恵氏の2者により、Q&A形式で木造住宅劣化事例が
紹介されました。
小柳さんの実現場での疑問に中島さんが答えるという形で行われ、考えられる原因及びその対処法などについての
解説も行われました。
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第4講義「住宅改修事例を語る-② ~性能向上で木のある暮らしを楽しむ住まいに」
三澤 康彦 氏/㈲Ms建築設計事務所代表
 
第4講義は、三澤 康彦氏より自邸を始め多くの住宅改修事例を紹介いただきました。
温熱改修事例では改修前後のQ値、UA値計算だけでなく室温の実測データを元にした解説等もあり、
とても興味深い内容でした。
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以上で、第3回の4つの講義は終了し、その後、講師の方々も交えて懇親会も開催されました。
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懇親会では、講師も参加され、講義以外のお話も聞くことができ、終始有意義な時間を過ごすことが出来ました。
(浜松受講生・渡邉)