住宅医コラム 意見交換2015-55

妻にとっての定年リフォーム
宝塚Iさんの場合 ~ その6
 改修工事の着工前には「清祓い式」を!
三澤文子(MSD)
 
実施設計~見積もり~金額調整などをへて、ようやくこの日、工事契約日にこぎつけました。当初スケジュール表の5/12が、6日遅れの2014年5月18日(日・大安)なので、まずは順調に進んできたといっていいでしょう。
施工は、大阪府堺市のコアー建築工房に決まりました。コアーさんには常々お仕事を依頼していて、とにかく信頼度抜群の工務店さんです。それに2013年には大阪市内で長屋の改修をお願いしたこともあり、その際の監督さんを指名させて頂いて体制を整えました。
 
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さて工事契約日です。この日は同時に大切な行事「清祓い式」を行います。この、清祓い式は、2007年の岐阜県美濃市での改修工事において、工務店さんから提案され実施したことが始まりです。その時は、古い井戸を埋めることと庭木を伐採することもあり「やはりお祓いしてもらうべき。」との意見でした。それからは必ず着工時に、この「清祓い式」をとり行っていますが、これは「是非とも行って頂きたい。」と、みなさまにお勧したいと思います。
新築の場合は、まず地鎮祭から工事がスタートする感があります。この地鎮祭によって、気持ちが引き締まり、けじめがつきます。でも改修工事では、この清祓い式に出会うまでは、なんだか始まりがダラ~として締まりが悪い感覚だったことが思い出されます。
ある時は、本日着工!ということで、監督さんと現場に集合したものの、家の中の荷物がそのままで、それらの片づけだけに数日かかったという経験もあります。それにひきかえ、清祓い式を行うとなると、住まい手さんも気合が入るのでしょうね。神主さんが来られるまでに、荷物はスッキリ片づけられています。
さて、今回の清祓い式、宝塚の伊和志津神社から神主さんがお見えになりました。意外にもイケメン神主。宝塚随一の古社という伊和志津神社のいわれなどひとしきりお聞きし、清祓い式が始まりました。
四方祓い~玉串奉天と、厳かに式典進みます。
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工事関係者も玉串奉天。写真は監督の渡部さんです。
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清祓い式も滞りなく終了。それまでの曇り空にその時、部屋の中に光が差すような一瞬でした。 Iさんが「清祓い式をやって本当によかったわ。とても清々しい気分です。」と、しみじみ言われました。それに「ここまでキレイに片付けるのって、本当に大変だったのよ~。」とも。そうでしょうね。長年の生活で、ため込んだモノをかなり処分されたようです。
 
確かに、日々の生活の中では、モノは収納に収まっているのですが、いざそれらのモノを出してみると、ものすごいボリュームになるものです。すでに収納から溢れぎみだった、モノもかなりありました。
モノを捨て、すっきりとした部屋で暮らすことで、どんなに気持ちが軽く、安らかになることでしょう。
リフォームを機に、「モノを捨ててください。」「ときめきの片づけを是非実行してください!」と、言い続けている私です。
 
清々しい気持ちを胸に、清祓い式をすませ、工事契約。そして、いよいよ着工です。
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今回、大工は渡利さん親子。主担当は、写真の渡利貴志(息子)さんです!

(つづく)