投稿日:2015年08月08日

住宅医スクール2015 東京 第3回のご報告


8月6日(木)、住宅医スクール2015東京・第3回が開催されました。
今回は木造建築の耐久性をテーマに、「木材の劣化と対策①」「木造建築物の耐久性能と維持管理方法①」

「木造建築物の耐久性能と維持管理方法②」「自然のポテンシャルを活かす住まいの環境づくり」の4講義が行われ、

51名が受講されました。

 

第1講義「木材の劣化と対策①~生物劣化の基礎」
簗瀬佳之 氏/京都大学大学院農学研究科助教

梁瀬先生

第1講義は、簗瀬佳之氏より、シロアリの種類や特性、乾材害虫、木材腐朽菌等について講義が行われました。
シロアリや虫害、腐朽菌らしきものの実例は普段よく目にするものの、そうした事象を特定するには多くの経験が必要です。講義では様々な被害例が多くの写真と共に解説され、貴重な知識を得る場となりました。

 

第2講義「木造建築物の耐久性能と維持管理方法①~木造建築物の劣化、診断、補修の基礎」
第3講義「木造建築物の耐久性能と維持管理方法②~木造住宅劣化事例Q&A」
中島正夫 氏/関東学院大学 建築・環境学部教授(住宅医協会 代表理事)
小栁理恵 氏/和温スタジオ代表(住宅医スクール関東事務局)

中島先生

第2講義・第3講義は連続して、中島正夫氏により、
木造建築物の耐久性や維持管理法について、様々な切り口から幅広くお話いただきました。
第2講義では、木造建築物の劣化の基礎知識として、蟻害・腐朽の実態調査結果や薬剤処理と構造性能の関係、
接合金物や集成材の耐久性について講義が行われました。
第3講義前半では、診断や補強の基礎知識として、維持保全計画のあり方や手順、木材の割れや蟻害・腐朽など
劣化事象別の診断方法、集成材の劣化・干割れや剥離による強度低下の検証結果と補修方法について、講義が行われました。

 

Q&A

第3講義後半は、中島正夫氏と小栁理恵の2者により、
Q&A形式で木造住宅劣化事例が紹介されました。小栁が行っている住宅調査で見られた様々な劣化事象について、
疑問に思ったことなどを中島氏に問いかけ意見を伺うという趣向でしたが、調査時に設計者が遭遇した疑問点を
受講者の方々に追体験していただけるような講義になったかと思います。
第4講義「自然のポテンシャルを活かす住まいの環境づくり」
宿谷昌則 氏/東京都市大学 環境学部 環境創生学科・同大学院教授

宿谷先生

第4講義は、建築環境学を専門とする宿谷昌則氏より「エクセルギー研究が明らかにしてきたことから」を副題に
建築環境空間でのヒトの振る舞いと建築環境システムの関係について、
自然の法則に照らした不自然でない良いシステムとはどういうものかなどお話しいただきました。
難しくなりがちなテーマを、非常に分かり易く面白くお話しいただき、
エネルギーに向き合う姿勢がクリアになるような新鮮で貴重な講義となりました。

 

以上で第3回の4つの講義は終了し、その後懇親会も開催されました。

次回は、防腐・防蟻・構造・温熱省エネについて盛り沢山な講義が行われます。
いずれも実務で役立つ貴重な知識を得る場となりますので、多くの皆様のご参加をお待ちしております。
(関東事務局 小柳)