投稿日:2015年02月06日

事例紹介2015-43 静岡県興津


静岡県興津での詳細調査報告  Ms建築設計事務所 平賀基香

 

調査の概要
■所在地:静岡県静岡市興津
■調査日時:2015年1月21日(水)
■構造規模:木造2階建て
■延床面積:156㎡
■築年数:築62年(1953(昭和28)年)

 

図1

東海道沿いにあり依頼者のご祖父様の代に建てられ、3代に渡り丁寧に住み継がれている住まいです。南北方向に細長い敷地には上記写真の主屋の他に木造2階建てとそれらを接続する平屋がありますが、今回は道路側の主屋を中心に詳細調査を行いました。主屋を改修し、新たな住まいを計画する予定です。住宅医スクール生など総勢12名での調査となりました。

 

調査の模様

図2

上の写真はヒアリング調査の様子です。建物を調査することはもちろんですが、住まい手さんへのヒアリングもとても大切な調査内容です。家歴から不都合だと感じているところ、寒さ・暑さは?、シロアリは?、通風状況は?などヒアリング項目は多岐に渡りますが、今後の計画にも大きくかかわる内容ばかりです。

 

図3

上の写真は地盤調査の様子です。スウェーデン式サウンディング試験を行います。今回の調査では基礎下から2Mまでに自沈層が確認されたものの、敷地全体でのバラつきもなく地盤構成が均一であることがわかりました。今回のように既存建物がある状態においては畳をあげて調査を行いますが、建物解体後に再度調査を実施し、より正確な地盤情報を確認することも大切です。

 

図4 図5

床下へは和室の畳をあげて床板を外してから侵入路の確保を行いました。蟻害や腐れなどは見つからず、含水率も20%前後でした。金物の有無や劣化箇所などを1つ1つ確認していきます。

 

図6 図7

2階床梁の調査は、2階の畳をあげたり、1階の天袋の天井板をはずして覗き口を確保しました。以前、電気屋さんが配線工事を行うにあたり作られた覗き口があったため新たに覗き口を開ける必要はありませんでした。2階床の板張り部分については覗き口を確保できず、一部未調査部分もあるため、解体時には改めて確認する必要があります。

 

図8 図9

小屋裏へは2階の天袋から侵入しました。小屋裏の空間が大きく、比較的調査を行いやすい状況でしたが、天井板を踏み外す恐れがあるため、足場の確保が必要です。小屋裏の含水率も20%を超える箇所もなく、比較的良好という印象を受けました。

 

図10 図11 図12

建物の内部、外部の劣化箇所の確認も行います。傾斜器で柱や床の傾斜を計測したり、基礎のクラックや構造材や仕上げ材に現れている現象を確認していきます。これらを確認することで、根本的な原因を検討することが大切です。

 

図13

廊下幅や階段の寸法、手摺の有無などバリアフリーの項目も調査しました。廊下の寸法が確保できている場合でも、箪笥などを置いているなどは実際の有効幅を調査していきます。

 

図14

今回は敷地の奥にある解体予定の建物についても、家歴を残すために平面図、配置図及び立面図の採寸を行いました。解体予定の建物に大半の設備があるため、配管ルートや枡の位置など確認しました。枡を開けて、水を流しながらどの配管に接続されているか確認していきました。

 

お天気が心配されましたが、大雨になることもなく予定通り調査を終えることができました。約1ヶ月後に調査報告を行う予定です。遠方よりお越し頂いた方も多く、ご協力頂いたみなさんありがとうございました。